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ほんとに"いい"と思ってる?・角川文庫
2002年9月
ふむふむ。自分にも思い当たることですが、世間に流通している常識 や、"いい"とされているもの。我々はあまりに無自覚無批判にそれを受け入れて いやしませんか?

ほんとに? 何でそう思うの? という問いに対しては、 「まあ、そういうことになってるからぁー」と曖昧な返事で済ませてしまいがちです。 これは大袈裟ですが“情報操作”あるいは“洗脳”されているとも言えます。

一般的にはこういった情報の発信元はメディアですが、実際には営利を目的とした 各企業の宣伝がメディアのフィルターを通されることで、あたかも無色の性格を持った 情報として流通することになります。と、まあ自分でも何を言いたいのかわからない のです。だはは。

さて、本書に出てくる映画「丑三つの村」。姫野さんは、これを 「世間での評判が映画のもつクオリティーとつりあっていないものの例」として あげています。わしもそう思う。誰がわしぢゃ。確か映画が公開されたのは20年ちかく 前だと思うんですが・・・。昔昔、わしは友人たち(男3人)と映画を見に行きました。 何を見るかは決めずに映画館の場所だけは決めていました。日活ロマンポルノのやっている 田舎の映画館。映画のタイトルも確かめずに館内に入って、始まったのが「丑三つの村」でした。 いやぁー。びっくり。五月みどりや大場久美子のかなりエロいシーンもありましたが 、何と言っても古尾谷雅人が不気味で良かった。友人たちと映画館を出て、ひとしきり 内容についての会話で盛り上がりました。ロマンポルノには悪いが拾い物を した気分。犯罪史では有名な「津山30人殺し」のことを知らなかったのですが、 思わず本屋に走り佐木隆三氏のだったか事件のドキュメント風ルポの本を買ってしまいました。

ところで、同じ章に出てくる姫野さん作詞の「不条理のコンパ」。現在ジキルが作曲作業中です。お楽しみに!!

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