直木賞作家『姫野カオルコ』(姫野嘉兵衛)の応援サイト。ディープな読者も初めての方も大歓迎。

禁欲のススメ・角川文庫
93年10月(単行本は91年11月毎日新聞社刊「恋愛できない食物群」)
最初に文末解説の話するのもなんですが、大槻ケンヂがいい味だしてます。オーケンは姫野カオルコのことを「本当に変なのか、計算して変を装っているのか、どっち?」と言ってます。確かに私も疑問に思うんですが、どっちでも好きです。

ただし表現された作品・モノと表現者の人間性との相克は昔から大きな哲学的命題ではありました。例えば五木寛之の初期作品だったと思いますが、ナチスの将校が弾くピアノに感動して涙がでて・・・しかし部屋にはユダヤ人の皮膚で作ったランプシェードが置いてあって・・・という話がありました。まだ見てないですけど原作を読んだ限りでは「ハンニバル」のレクター博士もそんな感じですよね。つまり悪魔的な人間の織り成す芸術が、その作者の人間性とは無関係に人を感動させることがあるということです。ああ、すっかり霞的おフランス。理気子的に言えば、作品が良ければ作者が変態だろうが殺人者だろうが関係ない、ということですね。

ところで、姫野カオルコは白ブリーフが嫌い。すいません。脈絡なくて。これ、よぉぉぉくわかります。私の場合、男ですから銭湯、修学旅行、部活、温泉などなど同性のパンツを見る機会は姫野カオルコの千倍ぐらいあったと思います。統計上の分母がでかい。で、結論は姫野カオルコの言うとおり。白ブリーフはいてる男は乳くさい。これはもう地球が丸いと同じ真理です。さらにゴルフについてにいたってはもう・・・いや今ちょっとね、私弱気になっちゃって。なにせ私の店に来る客の8割(男女問わず)がスポーツと言えばゴルフなもんで・・・。ううぅ、ゴルフ好きにろくなのいないぞ・・・。本当はここで改行しようと思ったのですが、ちょっと前の部分を目立たなくするのにこのままいきます。ライブオナニーに遭遇した女世界一と自負なさる姫野カオルコですが、どうも世の男たちはそこらじゅうでこいてるのね。昔うちの店でバイトしていた娘も何度か遭遇してたみたいです。これは私、男の気持ちがわからないでもないです。本来見られてはいけないものを見られる被窃視者の快感。このページもそういう意味では、マスターベーションで、もし姫野カオルコ本人がこれを読んだ場合「ああまーたオナニーを見てしまったわ」と思われるのでしょう。うぅ。
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