直木賞作家『姫野カオルコ』(姫野嘉兵衛)の応援サイト。ディープな読者も初めての方も大歓迎。

H(アッシュ)・徳間文庫
97年9月(単行本は94年10月徳間書店刊の"短編集H")
Hであります。キャー、エッチのH? 著者はホラーのH、法螺(ほら)のHと言いますが、ホラーでも法螺でもチンコが固くなっちゃいます。多分プラトニックラブでもチンコは固くなるんですね。話が唐突ですけど。もう男の生理はパブロフの犬と同じで、作品の内容や作者の意図とは関係なくスイッチが入れば固くなります。

バイアグラは生理的に固くなるメカニズムを助けるだけで、やはり最初はなにかスイッチを入れる必要があるみたいです。よく聞く話は、最初は「オオォ」と喜びますが、一回終わって二回終わって・・・それでも固いのには閉口するらしいですね。つまり薬がきいてる間はスイッチを切れないってことです。その点この作品を読む読者(男)は著者の思いのままにスイッチをオンオフされて、固くなったり萎んだり忙しいぞぉぉぉ。

世間では、固くなって良い場所・時間と固くなっては良くない場所・時間が決っています。例えば本屋のエロ雑誌コーナーでずらりと並んだ男たち・・・固くなってます。が、その周りで「JJ」や、「ぴあ」を読んでいる人は「ほー、そろいもそろって固くしやがって」とは思いません。なかったことにします。

筒井康隆の小説に、人の発情が顔色にきちんとでるので、例えば「今やりたいモード」の赤まだら。男と女(この組み合わせに限らず)が会ったら、言葉も手間もいらないって話がありました。で、私、思ったんですが、ウルトラクイズのあの帽子。スイッチを押すとポコッと札が出てくるやつね。あれをデートの必須アイテムにすると・・・。「固くなってます」「萎んでます」「濡れてます」「乾いてます」「半勃起」「生理中」「生理中だけどやりたい」などなど。

あちこちのお洒落なバーで、カップルがピンポーンとかやってるってのはヒヒヒ、面白いんだけどなぁ。
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